朝日新聞
掲載されない場合たいへん恥ずかしいのですが、今週の日曜日(3月5日)の朝日新聞の書籍の紹介コーナーで『転校生』を取り上げていただけるかもしれません。図版を使っていいかとの問い合わせを受けただけなので、載るのかどうか正式なところがよく分かっておりません。なかった場合「古泉はがっかりしているだろうな」と憐れんで、お悔やみにエロ画像でもプレゼントして下さい。
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ワイルド・ナイツ 2 (アクションコミックス)
クソ田舎を舞台に駄喧嘩と駄セックスに明け暮れる男の駄冒険マンガです。簡単に言えば空手を習った男が通り魔活動を行ったり変な女とセックスしたりするマンガです。02年から07年くらいまでの生活実感をベースに取材と妄想を練りこんでひねり出しました。大した音も出ない屁みたいな男たちに捧げます。全2巻です。
ピンクニップル
あんなに憧れたセックスが手に入っても、うっかりしていると砂が指の間からこぼれるようにそのありがたさや存在が失われてしまう。セックスなどという下劣な我欲そのものに一体なぜこんなに心を焦がして夢中になってしまうのか、冷静になるとどうかしているとしか思えないです。だからと言って尊いわけでもなんでもない。オレのこの醜く不潔な性器をその体内に受け入れてくださり、柔らかい肌や可愛らしい乳首をなめさせてくださった、奇跡のように心優しい女の皆さんに感謝とお詫びを込めて描いたマンガです。もっと精いっぱい優しくすればよかった。エロマンガ作品集なので、子供は大人になってから読んでね!
青春☆金属バット
まさかオレが描いたマンガが映画になるなんて! 日本映画のマンガ原作ブームに紛れ込む事に成功した奇跡の映画化です。一流の監督に一流の役者、一流のスタッフに恵まれまったくもったいない事でございます。身に余る光栄です。
ライフ・イズ・デッド
屁みたいな田舎を舞台にしたゾンビマンガです。噛み付き以外に、性感染でゾンビ化するという設定が災いし、とあるメジャー誌ではボツになってしまいこんなマンガは描いてはいけないのだろうかと途方に暮れていたところ漫画アクション編集部でも賛否両論真っ二つだったそうですが、どうにか掲載していただきました。ニートの青年がゾンビになって家族が迷惑するという内容です。ゾンビ研究の大家でいらっしゃる伊東美和さんよりかつてない和ゾンビものであるとご推薦をいただき、またゾンビ好きの人からの評判はいいみたいです。
このマンガを読め! (2007)
その年発売のマンガから特にお勧めのものを紹介する本です。楳図かずお先生と山松ゆうきち先生に挟まれるという光栄極まりない形で長いインタビューを掲載していただいております。
エロ悲しい
自費で出版した『ピンクニップル』を収録していただいております。石原まこちん先生とエレキコミックの八井さんとの対談やマンガや読み物で充実したエロ悲しい内容です。
これが未来だぜ!
新世紀を迎えて早6年?5年?となっておりますが、果たしてこれが夢見た21世紀なのだろうか。よもや無職の若者の大量発生や少子化、振り込め詐欺やプチ家出が社会問題となっているとは、これでいいのか。とは言え、核戦争後の暴力が支配する荒廃した世界になってなくてよかったと胸をなでおろす次第であり、アトムが生まれる時代を迎えたと思ったらasimoみたいなのしかなかったという思いを込めて描いたゆるいSF&ホラー麻雀マンガのエンターテイメント作品集です。
青春☆金属バット
初の映画化作品でありながら、ほぼ絶版状態というわが身の不徳の致すところとは言えあんまりな状況に青林工藝舎さんがまたも、助け舟を出して下さり、映画が完全に終わる前にどうにか再出版していただきました。版形が小さくなった分、お求めやすくなっております。どうにも誤魔化しきれない愚かさや気の小ささを、素直に適切に把握しておきさえすれば、こんな事にはならずに済んだのに……となる前にぜひともお読みいただければ、こんな本を描いた甲斐があったと言えます。つい自分を大きく見せたいと思ってしまったばかりにケチな犯罪に身をやつす事態に遭遇してしまう、そんなマンガ作品集です。どうあがいてもケチな人生は覆い隠せず、そこは認めて、そこから何ができるのか、現状でのベストを目指すより仕方がないと自戒を込めて言いたいのですが、とにかく生きて行こうではありませんか。そんな気持ちで描いた青春犯罪マンガ作品集です。秋田書店版よりおまけマンガが若干増えております。
転校生 オレのあそこがあいつのアレで
高校生カップルの性器が入れ替わり女性器を持った男子、男性器を持った女子が珍騒動を繰り広げると言った変態マンガです。初のメジャー作品で、こんな飛び道具的な設定のお陰で連載時には読者アンケートで最高で3位を記録しました。このマンガを描くために池袋の肛門性感でカマを掘られてきた甲斐があったというものです!
チェリーボーイズ
始めて描いた長編マンガです。童貞の青年が三人集まって非合法的な手段で童貞を棄てようと作戦を企てるというお話です。いつも構成には気を使うのですが、自作の中で最も構成がうまくいった作品です。テーマは最低ですが、その中で友情、努力、勝利を描こうと思いました。こんなマンガを描いたせいで童貞だと思われているのが癪に障ります。
死んだ目をした少年
生きているとしんどいこともあるもので、30をとっくに過ぎて中学生の気持ちというか、自分が最も嫌々生きていた時代である中学くらいの気持ちとシンクロした時の感覚を逃さないように、マンガにしようと思いました。その感じを最大限表現できたら、破綻していたり作品としての完成度は低くても構わないくらいの気持ちで描いたのですが、案外すっきり構成できました。非常にスケールの小さいファイトクラブといった内容です。(2005年3月発売)
ミルフィユ
20代に描いた恋愛とセックスのマンガ作品集です。30代後半の今、読み返して気恥ずかしいのは、よくも悪くも今よりももっと純粋だった頃の恋愛観が濃縮されているからであります。端的に言えば暗中模索しつつも今よりずっと女性を大切に思っておりました。タイトルは今は辞めてしまった家業のお菓子屋に対して当時抱いていた熱意の表れです。
青林工芸舎: アックス (Vol.23)
『チェリーボーイズ』最終回を記念しての小特集で、杉作J太郎先生と対談をさせていただきました。J太郎先生の童貞話は筋がビシッと通ったラジカルなものでとても面白いですよ。おまけで童貞大百科もついてます。
青林工芸舎: アックス (Vol.14)
ジンバルロックの発刊を記念して特集を組んでいただきました。マンガは短編『真夜中の聖火ランナー』(『青春★金属バット』収録)が掲載となっています。編集のSさんに新潟に来ていただいて、『ジンバルロック』の舞台となった母校やゲーセンなどの写真や、当時は実家の仕事をやっていることなど今読むと恥ずかしいインタビューも掲載されております。
青林工芸舎: アックス―マンガの鬼AX (Vol.7)
小特集で取り上げていただきました。ジンバルロックが始まったばかりで、まだ東京に住んでいる時の自宅取材とインタビューが掲載されております。汚い部屋でこたつでマンガを描いている写真や、仲間と作っていたフリーペーパー、大内アパート月報まで載っています。
ジンバルロック
2000年発売の初めての単行本です。
高校時代を華々しい物語やなにやら叙情的なものとして捕らえたい風潮がありますが、そういうのに水をぶっかけるようなお話です。簡単に言えばしょぼくてせこい内容です。取るに足らない地味な内容でどれだけエンターテイメントを成立させられるかという試みでもありました。どのページも最低何か一つはどんなささいなことでも面白いことを盛り込もうと努めました。こんなマンガなのでどう紹介したらいいものか、簡単に言うと「普通の高校生がぐずぐずするマンガ」などと言ってしまい、全く読む気を殺いでしまいます。売り要素の伝わりづらさがオレのマンガの売れない原因だと思います。
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すごいですね!載ればいいんですけど、ここでそんなワイワイ言ってたら載らなかった時が・・・。ということで、あまり言わないようにしたほうがいいんですかね。
ところで、転校生の話を自分に当てはめて考えてたんですけど、やっぱり自分に男性器がついても、かわいい女の子としかできないですね。昨日友人が、フィギュアの村主の、演技が終わった時のなんともいえない顔はイッった時の顔と同じに違いないと言ってたんですが、あんな顔されたら困ってしまううなあと思います。
投稿: 朋 | 2006年3月 2日 (木) 09時40分
あの朝日新聞の書籍コーナーで・・・。
どんな紹介の仕方をするのかが非常に気になるところです。
掲載されることを祈っています(面白いからぜひ見てみたいし)。
投稿: | 2006年3月 2日 (木) 10時10分
以前、福満さんのマンガも取り上げられていましたね。だから期待大じゃないでしょうか!
しかし、掲載日の見通しやどんな記事、紹介になるのかすら教えてこないというのは、ずいぶんふんぞりがえった奴らですね。
投稿: 千葉ロッテの326 | 2006年3月 2日 (木) 18時20分
朋さん>
村主は『あずみ』に出て来るエロ九ノ一っぽいです。
千葉ロッテの326さん>
編集部には連絡が行っているのかもしれないし、僕の方もきちんと尋ねてないので、ふんぞり返っているわけではないですよ。悪く言って取りやめになったら困ります……。きちんと調べずにこんな文章を上げた僕が一番悪いのです。
投稿: 古泉 | 2006年3月 2日 (木) 20時46分
5日、12日あたりの朝日新聞は要チェックですね。
ところで、古くは寺田ヒロオ、赤塚不二夫から高橋留美子まで、数多くの漫画家を輩出してきた新潟県のホープである古泉先生を、新潟日報あたりもビシッと取り上げてくれてもいいはずですよ。10年近く前の新潟日報、正月トクベツ紙面では、県出身の漫画家特集とかやってたくらいですからね。
投稿: 千葉ロッテの326 | 2006年3月 3日 (金) 01時09分
エロ九ノ一は覚えていませんが
村主、千代蔵じゃないでしょうかね。
目元とか表情…どれもうろ覚えです、すみません。
投稿: どんどん | 2006年3月 3日 (金) 03時09分
千葉ロッテの326さん>
なんで新潟日報のことなんてご存知なのですか? 以前御住まいだったことがあるのですか、それとも新潟のご出身なのですか? それはともかく僕のマンガは新潟であんまり流通してないんですよね! 新潟の人は地元在住の作家より、メジャー作品の方が大好きなのです。
どんどんさん>
千代蔵は顔が曲がっているキャラですよね。表情は似ているかもしれないですね。
投稿: 古泉 | 2006年3月 3日 (金) 06時17分
以前バイトしていた通信社に、各県紙の正月紙面がそろっており、そこに新潟日報もありました。
ところで、ブログをはじめてから2カ月くらい経ったと思いますが、はじめてみてからの感想なんかも、ぜひ記事にしてみてください。
投稿: 千葉ロッテの326 | 2006年3月 3日 (金) 12時41分
そうですね、どうもありがとうございます。メルマガがいい加減になったのと、アクセス数と更新頻度が気になって精神衛生上良くないですね。こうしてコメントをいただけると嬉しいのですが、あんまり気にしすぎるのもよくないですよね。宣伝が頻繁にできるのはいいですが、報告できるような活動があまりないのも寂しいですね。あんまり楽しい記事にできなさそうな……。もうちょっと様子をみてからまとめてみます!
投稿: 古泉 | 2006年3月 4日 (土) 01時08分
きょう実家で朝日新聞を読んでたら、古泉先生のことが出てたのでびっくりしました!5年前くらいに、お菓子屋さんまで『アックス』持ってサインをもらいに行ったくらい好きでした。さっそく紀伊国屋で買って読みました。第8話のベンチのシーンでちょっとじーんときました。古泉先生といえば、男子の青い感じの話が面白いと思ってたんですが、こういう男子女子の話もすごい面白かったです。新しいお話、また楽しみにしてます!
投稿: トモ | 2006年3月 5日 (日) 22時06分
5日の朝日新聞、ばっちり載ってましたね!あとがきもほめられるという珍しい書評が吉と出ることをお祈りします。
投稿: 千葉ロッテの326 | 2006年3月 6日 (月) 00時22分
トモさん>
その節はどうもありがとうございました! 紀伊国屋は僕が見に行ったら1冊だったのですが、まだ残ってますか? 女子の話はひどい場面ばかりです。
千葉ロッテの326さん>
本当だ!後書きが褒められてる! これで売れたら嬉しいです。
投稿: 古泉 | 2006年3月 6日 (月) 20時19分